ヒストリー

2011

6月 来街者ニーズ調査実施

まちづくり会社いきいき唐津株式会社が平成22年~23年と実施した商店街活性化のための来街者ニーズ調査で、まちなかに欲しい施設やサービスの中に例年「映画館」がベスト3に挙がる。


9月 唐津シネマの会発足

来街者ニーズ調査を受けて、「映画館のない町に映画の灯を」をスローガンに、いきいき唐津株式会社代表木下修一を会長に、同社社員だった甲斐田晴子が市民団体唐津シネマの会を創設する。


10月 佐賀県「新しい公共の場づくりのためのモデル事業」採択

文化芸術による地域振興、若者への文化教育の機会の提供、高齢者福祉娯楽の充実を目的にした、映画上映会を企画した唐津シネマの会事業が、佐賀県「平成24年度 新しい公共の場づくりのためのモデル事業」に採択される。

2012

3月 会長に辻幸徳、事務局長に甲斐田晴子が就任

唐津シネマの会の会長に辻幸徳が、事務局長に甲斐田晴子が就任

6月 唐津シネマの会キックオフ 開催

T‐アーティスト代表で多くの映画のプロデュースを手掛けてきた浅野博貴氏が応援でゲストに駆けつける。依頼、唐津の映画の取組のサポーターとして支援を続ける。


7月 大手口センタービルにて定期的な上映会をスタート

唐津シネマの会が水曜日と土曜日に大手口センタービルの市民交流プラザで毎週水・土曜日に定期的な上映会を開催。THEATER ENYAが2019年10月にオープンするまで約7年間活動が続くことになる。

7月 『海の花火』特別上映会開催

呼子を中心に撮影された木下恵介監督『海の花火』(1951年)の16ミリフィルムが呼子支所に補完されていたことが判明し、埋門ノ館にて16mmフィルムで映画を上映。当時を知る多くの市民が上映会に足を運ぶ。



9月 市民同好会「シネマズバー」発足

唐津シネマの会の活動を支え広げていく市民同好会が発足。メンバーによる、作品の選定や上映チラシの配布、もぎりの手伝いなど草の根の運動がはじまる。


9月 唐津シネマの会 100人100社委員会 案内開始

唐津市民や地元民間企業を中心にに年会制のスポンサーを募り、その後の持続可能な映画の定期的な上映会活動の財政基盤をつくる。

2013

3月 唐津シネマの会機関紙「vol1.IMAKARA」発刊

以降、第10号まで発刊を続ける。各号に映画監督インタビュー記事を連載し、話題を呼ぶ。第1号の監督インタビューは行定勲監督

3月 『種まく人~みのりの茶~』上映×篠笛LIVEコンサート

旧唐津銀行にて映画と音楽のコラボレーション企画を初開催。映画上映後に、篠笛奏者佐藤和哉&二胡奏者西村美和のライブコンサート開催。

4月 FMからつラジオ番組「シネマパラダイス」スタート

FMからつで、唐津シネマの会オリジナルのラジオ番組「シネマパラダイス」がスタート。プレゼンテーターに、事務局長の甲斐田と地元で映画に詳しい有志でラジオ番組を企画し毎週月曜日に放送。


5月 唐津やきもん祭り特別上映会開催

唐津やきもん祭りに合わせて、『白磁の人』特別企画上映会を綿屋旅館で開催。唐津焼作陶家梶原靖元氏(大谷陶房飯洞甕窯/ 古唐津研究会代表)を迎えてトークイベントと地酒・新酒会を開催


6月 IMAKARA2号発刊

※監督インタビューは川島透監督

9月 IMAKARA3号発刊

※監督インタビューは大林宣彦監督

12月 「シマ・シネマ」プロジェクトスタート

唐津市と協働で、唐津の島々に映画を届ける「シマ・シネマ」事業がはじまる。以後、7年間続く取組となる。映画を届けた島は、唐津の有人島である小川島、馬渡島、加唐島、松島、高島、向島、神集島の7つの島。


2014

1月 IMAKARA4号発刊

※監督インタビューは大森立嗣監督

3月 大森立嗣監督『さよなら渓谷』特別上映会開催

唐津市の大名小路にある綿屋旅館で唐津出身の樋口尚文監督をゲストに、IMAKARA4号でインタビューをした大森立嗣嗣監督作品のティーチインイベントを開催。

4月 IMAKARA5号

※監督インタビューは樋口尚文監督

6月 大林宣彦監督から幻の原稿『花がたみ』が届く

IMAKARA3号で監督インタビューをした大林宣彦監督から、唐津シネマの会事務局長甲斐田宛てに、40年以上前に檀一雄の小説を原作にした桂千穂と共著の唐津を舞台にした映画『花がたみ』(後の『花筐/HANAGATAMI』)の脚本が届く。


7月 「夏だよ!まちなか子供映画館」スタート

唐津市内の子供達のための無料上映会が、地元スーパーのまいづる百貨店がスポンサーとなり、以降シアターエンヤができる2019年まで、5年に渡って毎年夏に開催することとなる。


8月 IMAKARA6号

※監督インタビューは西川美和監督

8月 国立映画アーカイブ「優秀映画鑑賞推進事業」スタート

35mmフィルムで日本の名画を鑑賞するプログラムを開催する優秀映画鑑賞推進事業を3年にわたって開催する。開催プログラムは下記の通り。
▼2014年/成瀬 巳喜男 ▼2015年/黒澤明 ▼2016年/時代が愛した昭和のスター


9月 バリアフリーさが映画祭開催

佐賀県と協働事業で、石井裕也監督の『舟を編む』をバリアフリー版で上映会開催。
※バリアフリー映画とは、視聴覚に障がいがある方も楽しめるよう、セリフ字幕だけでなく音楽や効果音の情報が字幕や副音声で表現される映画

12月 IMAKARA7号発刊

※監督インタビューは熊切和嘉監督

2015

3月 大林宣彦監督を囲む会開催

『なごり雪』を上映後ティーチイン。その時に、大林宣彦監督から公の場で初めて、唐津を舞台にした映画『花がたみ』(後の『花筐/HANAGATAMI』)製作の意欲が語られ、地元メディアでも報じられる。撮影への意欲が語られ、地元メディアでも報じられる


4月 IMAKARA8号発刊

※監督インタビューは石井裕也監督

9月 唐津映画制作推進委員会発足

かねてから交流のあった大林監督が40年来思い描いてきた、檀一雄の原作の映画『花かたみ』(のちの『花筐/HANAGATAMI』)を実現するべく、唐津シネマの会が事務局となり、唐津映画製作推進委員会を発足させ、大林組の本格的な唐津のロケハンがスタートする。会長に辻幸徳(唐津シネマの会会長)、副会長に宮島清一(唐津商工会議所 会頭)、山﨑信二(唐津観光協会 会長)、事務局長に甲斐田晴子が就任。



11月 石井裕也監督を囲む会開催

IMAKARA8号で監督インタビューをした石井裕也監督を迎えて、『ぼくたちの家族』を上映後にティーチインを開催。


12月 唐津市が『花がたみ』映画製作支援をふるさと納税のメニューに設置

唐津市が映画製作のためのふるさと寄付金のメニューを設置し、募集活動が本格化し、唐津の産官民が連携して、その後約1年で唐津市のふるさと寄付金を通して1億円を超える寄附を調達。

12月 IMAKARA9号発刊

※監督インタビューは是枝裕和監督

2016

3月 一般社団法人唐津映画制作委員会発足

『花筐/HANAGATAMI』の映画制作費および興業の資金調達と権利管理保全のための、一般社団法人唐津映画制作委員会(現在の映画館THEATER ENYAを運営する法人一般社団法人KaratsuFilmProjectの前身)が設立される。代表理事に甲斐田晴子が就任。

7月 IMAKARA10号発刊

※監督インタビューは大林宣彦監督

7月 唐津映画『花筐』製作記者発表会 開催

大林宣彦監督、唐津映画製作推進委員会、唐津市長、俳優満島真之介や原作者檀一雄の長男である檀太郎が駆けつけ、クランクイン1ヶ月前を控え、唐津映画『花筐』の製作記者発表会を開催。


8月~10月 『花筐/HANAGATAMI』映画撮影を唐津全域で実施

40か所以上の唐津ロケ、6セットの撮影舞台の建設、3000人にのぼる市民エキストラボランティアの参加、ユネスコにも登録された唐津を代表する祭り「唐津くんち」の14台の曳山の撮影が約60日にわたって敢行された。クランクイン前日には、大林宣彦監督のステージ4の癌が見つかるも奇跡的に全ての撮影を完了した。


2017

4月 『花筐/HANAGATAMI』ゼロ号試写開催

唐津映画製作推進委員会および(社)唐津映画制作委員会が、『花筐/HANAGATAMI』の製作配給に必要な計1億6千万円の資金調達を成功させ、劇場公開に向けイマジカでゼロ号試写が開催される。

6月 『花筐/HANAGATAMI』初号試写会を唐津で開催


12月 『花筐/HANAGATAMI』唐津の先行上映会を皮切りに興業開始

唐津映画製作推進員会のメンバーで先行上映会のチケットを草の根の活動で販売し、12万人弱の唐津市で約1万人を動員。先行上映会を皮切りに、全国の興業が始まる。


12月 『花筐/HANAGATAMI』がキネマ旬報ベスト・テン第2位 及び 監督賞を受賞


2018

3月 『花筐/HANAGATAMI』が第33回高崎映画祭 特別大賞受賞

その後『花筐/HANAGATAMI』は第15回シネマ夢倶楽部表彰 ベストシネマ賞第1位、第62回三浦賞を受賞。また2018年から現在に渡り、20か国を超える海外の映画祭に招待され、イギリス、香港ではDVDも発売される。


3月 『花筐/HANAGATAMI』×唐津のエピソードサイト

映画のロケ地になった場所、題材になった唐津の文化、食、映画を支えた人々をつづったエピソードサイトが公開される。

2019

9月 (一社)唐津映画製作委員会が(一社)KaratsuFilmProjectに名称変更

映画『花筐/HANAGATAMI』の権利窓口業務に加え、いきいき唐津株式会社が母体となって活動していた定期的な映画の上映会「唐津シネマの会」事業全般を引き継ぐ。代表理事に辻幸徳が就任。

10月(一社)KaratsuFilmProjectが佐賀県NPOふるさと支援団体として認定を受ける

後に映画館THEATER ENYAのサステイナブルな運営の財政基盤のスキームとなる。

10月 商業複合施設 KARAE 及び 映画館 THEATER ENYA 誕生

いきいき唐津株式会社が8年の地元協議を経て建設した、商店街の再開発事業である商業複合施設KARAE内に、唐津に22年ぶりとなる映画館THEATER ENYA(当館)が誕生する。


7年半に及んだ唐津シネマの会の活動では、上映作品合計266作品、観客動員数16,895人、地元法人スポンサーは97社、会員数約1200名の実績を達成。初代館長に甲斐田晴子が就任。映画『花筐/HANAGATAMI』を唐津の文化遺産として後世に語り継ぐべく、毎月1回映画館での上映を開催している。


2020

5月 コロナ禍のため休業

10月 佐賀県LivesBeyondショートフィルム公募事業実施

佐賀県LivesBeyondの支援を受けて、唐津の映像クリエイターを支援する映像製作および全国からショートフィルムを公募する事業を実施
【支援した唐津のクリエイターの映像作品は下記】
『唐津湾Culture』
『町民の心意気と輪島塗の職人技 鮮やかによみがえる鯱』
『唐津の風景と文化を世界に発信~唐津映画「花筐」-HANAGATAMI-』

2021

3月 第1回 演屋祭 開催

佐賀県LivesBeyondの支援事業で応募された映像をもとに、ショートフィルムコンペティション映画祭である第1回「演屋祭」を開催。金賞は『ヴィスコンティに会いたくて』(瑚海みどり)


5月 シアター・エンヤ×唐津やきもん祭り 特別映画上映会開催

唐津やきもん祭りの特別協賛企画として、映画『陶王子2万年の旅』上映、上映後柴田昌平監督、作陶家・岡本作礼氏によるトークショー開催。


8月 石井裕也監督映画特集&オンラインティーチイン開催

コロナ禍で緊急事態宣言が出される中、石井裕也監督を招致して『茜色に焼かれる』『アジアの天使』を上映しオンラインとオフライン両用でゲストティーチインを敢行。


10月 『ピアソラ 永遠のリベルタンゴ』特別上映会開催

佐賀県LivesBeyondの支援事業として、『ピアソラ 永遠のリベルタンゴ』の上映後に、バンドネオン奏者・川波幸恵氏のピアソラ演奏会を開催。


10月 THEATER ENYA2周年記念上映イベント開催

ゲストに映画プロデューサー坪川拓史監督浅野博貴氏を招待。上映作品『モルエラニの霧の中』(2020年、坪川拓史監督、2022年第17回ロサンゼルス日本映画祭最優秀作品賞受賞 )ティーチインを開催。


2022

2月 唐津映画『花筐/HANAGATAMI』聖地巡礼モニターツアー企画開催

いきいき唐津株式会社が観光庁の事業の採択を受けて、オール唐津ロケ制作した大林宣彦監督『花筐/HANAGATAMI』を鑑賞後、ロケ地をめぐり唐津グルメを楽しむ観光モニターツアーを造成し、映画×唐津のツーリズムと民間のフィルムコミッション事業の足がかりをつくる。


5月 第2回「演屋祭」開催

映画祭を自立して持続可能に開催していくため、クラウドファウンディングで資金調達を行い、持続可能な映画祭の取組みとして足がかりをつくる。107作品の応募があり、第2回から映画監督やプロデューサーを審査委員に招致。第2回の審査員に、今泉力哉監督、浅野博貴プロデューサー。金賞は『咲の朝』(大西千夏監督)


11月  「マン・レイの自由な手~巖谷國士による講演+映画と写真の会~ 」開催

ゲストに巖谷國士氏を招致し、著書『マン・レイと女性たち』のスライドショーと、マン・レイが手がけた短篇映画を上映し、巖谷國士氏による講演会を開催。


11月 THEATER ENYA3周年記念イベント開催

ゲストに映画監督の廣木隆一監督、女優の菜葉菜(なはな)、浅野博貴プロデューサーを招待し、ティーチインを開催。
上映作品『夕方のおともだち』『ノイズ』『海まで何マイル』