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法人スポンサー
08 Interview
外から仕事を持ち込み、唐津の経済を潤す。地域雇用を守る覚悟-太田工務店
唐津市の中心市街地に22年ぶりに復活した映画館「シアターエンヤ」。その活動を支える法人スポンサーの方々に、地域への想いを伺うインタビューシリーズです。今回は、大阪で培った先進的な技術を唐津に持ち帰り、半世紀以上にわたって街の基盤を築いてきた株式会社太田工務店 代表取締役社長の太田年一様にお話を伺いました。

唐津における「鉄筋コンクリート造」の先駆けとして
太田工務店様の歩みと、その独自の強みについて教えてください。
弊社は昭和39年、大阪で元請け事業をしていた父が故郷の唐津に戻り、創業しました。私は2代目になります。当時はまだ木造建築が主流の時代でしたが、父は大阪での経験を活かし、唐津では極めて珍しかったRC(鉄筋コンクリート)造やCB(コンクリートブロック)造をいち早く取り入れました。まさに唐津における「コンクリート建築の1期生」のような存在だったんです。
当時としては、かなり画期的な取り組みだったのではないでしょうか?
最初はなかなか浸透しませんでしたが、みかんの貯蔵庫にはRC造が最適だということで、浜玉町のみかん農家さんから多くご依頼をいただくようになりました。父は商売っ気こそありませんでしたが、とにかく現場が大好きで、職人たちとワイワイ働くことを大切にする人でした。その「現場第一」の精神は今も私たちが受け継いでいます。現在は鉄骨造(S造)が主流となりましたが、歴史に裏打ちされた確かな技術こそが私たちの誇りです。

「外から仕事を持ち込み、地元を潤す」という使命
貴社の社是である「小さくてもゼネコン」「人にやさしい街づくり」に込められた想いを教えてください。
唐津という限られたエリア内だけで仕事を取り合うのではなく、いかに「外から仕事を持ってくるか」を常に意識しています。現在は九州全域にネットワークを広げ、仕事の約7割は唐津市外のものです。県外から受注し、地元の協力会社さんに仕事をお願いする。そうすることで、外からのお金を唐津に循環させることができます。また、福岡や長崎に出張所を設けているのは、社員が地元を離れずとも希望する場所で働ける環境を作るためです。今後、さらに拠点を増やし、地域に根ざした雇用を守っていきたいと考えています。
唐津は「量より質」で輝く街
これからの唐津の展望について、どのようにお考えですか?
唐津は海も山も近く、福岡へのアクセスも良い。商業が発展する要素は十分にあります。ただ、私は唐津には「大量消費」は似合わないと思っているんです。唐津焼のように、少量でも価値の高い「質」を追求するスタイルこそが唐津らしい。農業を大切にしながらも、商業を発展させ、大手企業の誘致などを通じて「人を育てる環境」を整えること。それが、若い世代の流出を防ぎ、街に活気をもたらす鍵になるはずです。

映画は「映画館という本物の場所」で観るからこそ
最後に、シアターエンヤへの応援メッセージをお願いします!
今は家でも手軽に映画を観られる時代ですが、やはり「本物を本物の場所で」味わう体験に勝るものはありません。暗闇の中で、見知らぬ誰かと一つの物語を共有し、感動する。その体験の大きさをもっと多くの人に知ってほしいですね。新作がどんどん上映され、多くの人が「やっぱり映画館っていいな」と集まる場所であり続けてほしい。小さな映画館だからこそできる、濃密な映画体験を届けてください。私たちも、街の建設に携わる立場として、シアターエンヤが発展していくことを心から応援しています。
【編集後記】
「外からお金を持ってきて、地元へ流す」という太田社長の言葉に、地域経済を支えるリーダーとしての力強い覚悟を感じました。歴史を重んじつつ、常に新しい視点で街を見つめる太田工務店。シアターエンヤも、そんな「質」を大切にする街の一部として、共に歩んでいきたいと強く感じたインタビューでした。
- 太田工務店
株式会社太田工務店 創立:明治39年5月 資本金:3,000万 本社:〒849-5122 佐賀県唐津市浜玉町横田下851-1 従業員数:48名 公式WEBサイト:http://www.ota-k.net/
